ミニマリストの森

ミニマリスト志望→終活へ…50代(ほぼ)おひとりさまのブログ

欲望の人だったガンディーがたどり着いた究極 - ミニマリズムに共通するもの

目次

NHK「100分de名著」

NHK「100分de名著」。


一つの著書を取り上げ、一話25分を4回(4週)かけて紹介していく番組です。


著書だけでなく書いた人物についてもわかりやすく解説してくれます。


今回は「ガンディー獄中からの手紙」、第2話でのお話です。

若い頃は欲望の人

偉人として尊敬され、聖者の様にインド独立を指揮したガンディー。

でも若かりし頃は普通の人、むしろ少し欲深い人だったようです。


高校時代、戒律で肉を食べない生活をしていたのに友人に誘われ肉を食べてしまったり、タバコが吸いたくて召使いのへそくりをくすねてタバコを買ったり。


弁護士資格を取ろうとイギリスに留学していた頃は、ダンスやバイオリンを習い流行の服を追い求めイギリス紳士になろうとしていたし、インドに妻と子どもがいるのに、親しくなった女性にそれを言わず独身の様に振舞っていたこともあったそうです。


弁護士として南アフリカへ

弁護士となり南アフリカへ赴いたガンディー、一等客室のチケットを持っていたのに貨物車に移れと言われ、抗議すると荷物ごと列車の外に放り出されてしまいます。


紳士として自信を持っていたのに有色人種として人種差別を受けてしまったのです。


問題は自分の中にある

この差別されるという体験から、ガンディーは深く自らに問いかけていきます。


私たちが支配されているものは単なるイギリスなのか、いやイギリスがいなくなっても何も問題は解決しない。


私たちは近代の文明や欲望によって支配されているのではないか。


とするならば自分の中にある欲望に矛先を向けていかなければならないのではないか。


そしてガンディーは欲望との向き合い方を考えるようになるのです。


内なる欲望の制限

結婚・性欲

一人の男が一人の女を、一人の女が一人の男だけを愛するとしたら、二人以外の世の人びとに、何が残されるでしょう。
それはただ、「肝心なのは二人だけ、あとのみんなはどうでもござれ」と言っているだけです。

ガンディーは万人を平等に愛することを説きました。妻を妹の様に思い、性欲の対象にしてはいけない、とも。

食欲

食物は、薬を摂るがごとくに摂取されなければなりません。すなわち、美味か否かを考えず、また肉体の必要に限られた分量だけを摂らなければなりません。
親たちは間違った愛情から、子どもたちにいろいろな食べ物を与え、子どもの健康を損ない、人工的な味覚に慣れさせてしまう。そこで私たちは、多額の金を(健康のために)浪費し、薬師の格好の餌食になってしまう。

ガンディーは、味付けをしすぎてはならない、人はおいしいものを求め暴飲暴食をする、など細かい部分に言及しました。

所有欲

富者はいりもしない余計な物をふんだんに貯めこみ、結局はそれらをなおざりにし浪費します。一方、幾百万という貧者は食べ物がなく餓死するのです。もし各人が必要な物だけを所有するなら、ひとりとして困窮するものはなく万人が満足に暮らしていけましょう。

文明とは

ガンディーは言います。
「拡大は発展なのか」と。


「本当の意味における文明は、需要と生産を増やすことではなく、慎重かつ果敢に欲望を削減することなのだ」と。


「欲望を減らすことで成熟した社会が生まれていくのではないか」と。


自分であろうとする欲望

人間にとって非常に大きな欲望は、自分であろうとする欲望。それは幻想の自分にすがる執着である。

ガンディーは、私たちが持っている全ては私たちの物ではなく神のもの、私たち自身でさえも神のものなのだ、と説きます。


感想

80年前のガンディーの著書。


ガンディーの考えはヒンドゥー教が基盤になっての極論ではあるのですが、所々ミニマリズムに共通する考え方があるように思え、私はとても共感ができました。


断捨離、最低限、ミニマリスト、そういう所を目指している今、欲しいものはあるにしろ、その量は驚くほど減りました。


そのことは自分の心に平穏をもたらしてくれています。


ただ「自分である欲望」、なんとなくしかわからないのですが、私はそこからは自由にはなれていないのだろうな、と感じます。


そこが、自分のまだ息苦しく感じる部分なんだろうな、と。


私には信仰する宗教はないのですが、

「私たちが持っている全ては私たちの物ではなく神のもの、私たち自身でさえも神のものなのだ」


心からそう思えたら、もっと楽に、謙虚になれるのだろうな、という気がします。

終わりに

私はガンディーが好きでとても尊敬しているのですが、若い頃のガンディーが欲望の人だったということを初めて知りました。


でも、ガンディーがもともと完璧だった訳ではない、根っからの聖人君主ではないということを知ると、ガンディーの意見は以前より更に強く響いてくるように感じます。


また、こんなに立派な人も昔はなかなかに愚かな部分があったということ、それは自分だって変われる可能性があるんじゃないか、という希望につながって嬉しく思います。


次回は宮沢賢治

NHK「100分で名著」、次回は宮沢賢治です。
こちらも大好きな人、とても楽しみです。

月曜夜放送
100分 de 名著

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